なまにくレポート

此処に記されたのは華やかな舞台の裏で孤独にある作業に没頭した一人の塗り師の記憶──

ニトロくん こんにちはニトロくんです。
ニトロファンの皆、NITRO SUPER SONIC 2006、ご来場いただきありがとうございました!
アンケートも相当数ご応募いただき、ありがたいご意見から、ちょっぴり厳しいご指摘まで、スタッフ一同興味深く読ませていただきました!

そんなイベントアンケートで兎にも角にもどんな意見が多かったかって、「なまにくATKの実演彩色が良くわからなかった」とゆーご指摘!
で、それを本人に報告したところグーで殴られたので、殴られついでに彩色の詳細な解説をゲット!
え?テキスト書く手間が大変だったって?ぼくを殴って気が晴れただろう〜?(にやり)

そんな訳でイベントではつまみ食いだった(ある意味ネタ扱いだった)実演彩色をなまにくATKが自らレポート! 豪華彩色経過画像付きで、お送りします。

孤独な塗り師、その名はなまにくATK──

孤独で心が寒い… あったかいのはスポットライトだけ… 場所は舞台袖、お客さんから見て左側すぐのところに会議机を置いて会社の作業環境をまるごと移動。
そこからにょっこり顔を出すと、A列一列の最右列に座っている人の顔が見えたのでなんかドキドキ。
当然袖は真っ暗なので自分専用のスポットライトがありとってもあったか。
カメラは予算の都合で固定らしく、まわりには誰もいないので本当に孤独です。

工程【0】線画

【線画】 『月光のカルネヴァーレ』より
「レベッカ・ロメオすれ違い」(ファイル名まま)
大崎さんの原画はピカピカなので線画修正いらずでマーベラスです。
ちなみにレベッカの得物はベレッタ。
あらかじめポリゴン番長にレンダリングしてもらってます。
ゲームでは後半のいいシーンなのですよ!!

工程【1】色分け

【色分け】 とはいえ普段の最速でも一枚3時間はかかるところを2キャラで1時間30分で完成させるのは無理だろ!!
ということで、あらかじめ「色分け」だけしておきました。
これだけで地味に15分はかかる作業なのです。

工程【2】ぬりぬり:0:00〜30ぐらい

【ひたすらぬりぬり】 ひたすら塗ってます。
会場のモニターでは良く見えなかったらしいのですが実際はこんな感じでしたよ。

途中、でじたろうが「よく見えない」と怒ってきたので「できる限りの事をします」と、やんわりとスルーしておきました。
そう、大人の対応です。

工程【3】ベース彩色:0:30〜0:75ぐらい

【ベース彩色】 普段…というか社内スタッフ以外は見れないという仕上げの一歩手前の画像。
ここまでで約1時間15分。
逆光気味なのをいいことに結構汚いところが多いです…。
自分が塗るとついつい顔の彫りが深くなってしまうので、りんごキックとか津路参汰は合わせるのが大変だそうです。
ここだけの話、本来の色パレット以外の色も使ってしまっているのできっと後でバレた上に罵られるのだろう。

工程【完成】わーい:0:75〜0:90

【完成】 ホワイトでハイライトをぽちぽち入れて線画の色トレス。暗めのシーンなのでここは楽でした。
さらに光源エフェクト入れて雰囲気を出しつつ、背景はフィルタ「雲模様」でちょっとムラだし。
最後にトーンカーブを数枚重ねて、コントラストを調整で完成だ〜!!

戦い終わって──

なんかすごいライブ感…ていうかライブだよ!!
1000人の前でイベントCG彩色をするなんて一生にあるかないかの経験だよね。
会場で声をかけてくれた人、応援してくれた人。ありがとうございました。
文章にすると月並みですがパワーもらっちゃいました。
今の俺なら甘栗だって剥けちゃいます。
そして次回は津路参汰が原画ライブをやるからお楽しみにね!!

なまにくATK ★なまにくATK プロフィール★
ニトロ創世記から塗って塗って塗りまくってきた業界最速グラフィッカー。
小説版塵骸魔京では原画にも挑戦し、活躍の場を広げまくっている不思議生物だ。

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