都知事からの祝辞

ようこそ、凍京へ!

「大氷期」と呼ばれる時代が続き、凍京観光の客足も鈍り経済も冬の時代を迎えていると言われて久しい中、無事に『凍京NECRO』発売という良き日を迎えられましたこと、皆様に厚くお礼申し上げます。

今からおよそ半世紀前より、凍京都は「文化の復興」をスローガンに都市再開発を行って参りました。中でも観光資源の発掘、並びに活用はその柱石であり、今回凍京都対寒冷産業局観光課とゲームメーカー・ニトロプラスが共同で企画・制作する凍京体験型アドベンチャーゲーム『凍京NECRO』はまさにその本道をゆくものであります。

皆様もご承知の通り、本作品の開発は難航を極めました。2016年1月29日に発売された、オリジナル版『凍京NECRO』の詳細な資料を発掘するため、旧墨田開発室に決死隊が派遣されたわけでありますが、氷漬けにされた開発資料の回収時、不慮の事故で3人が帰らぬ人となりました。彼らの遺体は今も折れた塔の袂のビルに、冷たい氷柱と共に眠っております。この場を借りて、深く哀悼の意を表させていただきます。

度重なる悲劇を乗り越えまして、企画が凍結することなく発売を迎えることができましたのは、皆様の暖かいご支援があったからこそであります。心がけるべきは、これが偉大なる物語の序章にしか過ぎないことです。凍京に灯された火は今後ますます燃えさかり、皆様のハートを熱くさせるものと、私は心に固く信じております。

最後になりましたが、『凍京NECRO』開発にあたり惜しみないご援助を下さいましたリバース凍京観光基金様に深く感謝の意を申し上げますとともに、今後より一層のご助力が末永くいただけますようお願い申し上げ、ご祝辞にかえさせていただきます。

凍京都知事 張井操

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