ダァト
いにしえの時代より、人類の進化と淘汰が滞り無く遂げられるよう、世界を監視し続ける秘密結社。フリーメイソンやシオン修道会よりも古くから存在し、そのシンパはあらゆる組織に浸透していると言われている。スクルージたちは人類の進化に纏わる人体実験の被検体としてダァトの研究施設に囚われていた。
アポカリプスウィルス
“ロストクリスマス”を引き起こした未知のウィルス。感染メカニズムの詳細は不明だが、発症すると遺伝子に異常をきたし身体の結晶化を引き起こす。場合によっては死に至るといわれている。
一説によるとこのウィルスは、人類の進化と淘汰の謎を解く鍵であるといわれているようだが──。
ヴォイド
ある強化遺伝子によって生み出される“王の能力”によって、2022年以降に生を受けた人間の身体からのみ引き出される物質。人遺伝子のイントロンコードを解析し物質化したものといわれる。
スクルージはその右手に宿した力によって、キャロルの中から“ヴォイド”を引き出すことができる。“ヴォイド”は一人一つといわれているが、キャロルは引き出すたびに違う“ヴォイド”が出てくる。
キャンサー化
アポカリプスウィルス感染者のステージが進み、体表面に金属質の結晶が発現する症状。感染ステージ末期になると、結晶の破壊と共に身体部位が崩壊し、最終的には死に至る。結晶は「AP結晶」と呼ばれる。
スクルージはその右手で触れた人間を強制的にキャンサー化させてしまい、キャロル以外から“ヴォイド”を引き出せないため失敗作と呼ばれている。
ロストクリスマス事件
2029年12月に起こった、六本木におけるアポカリプスウィルスの感染爆発(パンデミック)、およびそれに伴う騒乱。この事件の発生に対し、六本木には多国籍軍による治安維持部隊が投入される。日本政府は自国のみでの解決を諦め、その後のGHQによる日本暫定統治の始まりとなった。
ロストクリスマス事件の発生には“桜満真名”という一人の少女が深く関わっているらしいのだが──。
エンドレイヴ
正式名称は“Endoskeleton remote slave armor”=「内骨格型遠隔操縦式装甲車両」。内骨格に複数のモーターや電動アクチュエータ、バッテリーをマウントした、人が乗り込まず遠隔操作で操るロボット兵器。アポカリプスウィルス研究の副産物として生まれた“ゲノムレゾナンス伝送技術”によって、操縦者は感覚を完全にメカ側に移行するため、あたかも自分がエンドレイヴになったかのような感覚で操縦することができる。
舞台となる2029年は、またエンドレイヴの運用が始まったばかりであり、かなり大型ユニットで重機の面影を色濃く残している。